健太さんはなぜ死んだか —警察官の「正義」と障害者の命
1,650円(税込)
もし、その青年が障害者でなかったならば…
事件は同じように起きて裁判は同じ経過をたどっただろうか。
気鋭のジャーナリスト斎藤貴男氏が、
安永健太さん事件と裁判の過程を綿密に明らかにし、
さらにはこの事件の根底にある差別を、
相模原市障害者施設大量殺傷事件にも言及しながら描いています。
この本は、障害のある人が安心して生活していくために
課題となっている障害への理解の重要性や差別を考えるうえで、
重要な著作となっています。
ぜひお読みください。
●安永健太さん事件とは—
2007年9月、佐賀市で、中度の知的障害のある安永健太さん
(当時二五歳)が仕事から自転車で帰宅途中、
不審者と間違われて警官たちに取り押さえられ、路上で命を落とした事件。
警察は「保護」だったと主張したが、遺族は「逮捕」だったとして
刑事・民事の両方の裁判で争った。
民事裁判では、地域の安全を守る警官は、
当然、障害者への接し方を知っていなくてはならず、
知っていれば事件は避けられた可能性があったことも争点となった。
●事件紹介動画
●詳しくは以下のページをご覧ください。
知的障害のある安永健太さんの死亡事件を考える
https://yasunagajikenwokangaeru.blogspot.com/
≪ 目次 ≫
第1章 事件の発生とその後の経過
父の慟哭 / 最高裁決定 / 解剖結果の鑑定書 / 「保護」か「逮捕」か
伯母の登場 / 反撃に転ずる / 女子高生は「殴った」と証言したが
警察側の目撃証人たち / 笑う警官 / 目撃者インタビュー
第2章 健太さんってどんな人?
どんぐり村 / 誕生と成長 / 父ゆずりの才能 / ホームランか三振か
スペシャルオリンピックス / 〝ケネディ家の夢〟と日本の現実
第3章 刑事と民事、二つの裁判のゆくえ
民事控訴審が認めた警官の注意義務 / 倒錯したロジック / 泣いていた検事
不起訴から付審判請求へ / 被告人有利の付審判の構造
「殴ったか、殴らなかったか」に終始した刑事裁判
民事裁判のゆくえ / 無念の地裁判決 / 控訴理由書 / 警察官Bの証人尋問
原付きオートバイを蹴ったのか? / 激突した意見書
第4章 跋扈する優生〝思想〟に克つために
相模原障害者施設殺傷事件 / 犯行を予告する手紙 / 神奈川県の「検証委員会」
健太さんの事件と通底する何者かの〝意思〟 / 建て替え構想のゆくえ
厚生労働省の提言と精神保健福祉法「改正」案 / 日本政府の人権観と障害者権利条約
障がい者制度改革推進会議の発足、しかし / 障害者自立支援法というバックラッシュ
著者 斎藤 貴男
1958年生まれ。ジャーナリスト。著書に『機会不平等』(岩波現代文庫)、『ルポ改憲潮流』(岩波新書)、『「心」と「国策」の内幕』(ちくま文庫)、『消費税のカラクリ』(講談社現代新書)、『「東京電力」研究 排除の系譜』(角川文庫)、『戦争のできる国へ─安倍政権の正体』(朝日新書)、『失われたもの』(みすず書房)ほか多数。
商品名 | 健太さんはなぜ死んだか —警察官の「正義」と障害者の命 |
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商品番号 | 0085 |
メーカー名 | 山吹書店 |
著者 | 斎藤 貴男 |
発行所 / 発売元 | 山吹書店 / JRC ※本体価格の5%が、支援募金となります。 |
初版発行日 | 2017年7月5日 |
サイズ | 四六判 192ページ |
ISBN | 978-4-86538-063-7 |
在庫 | 豊富 |
販売価格 | 1,650円(税込) |
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